教室やワークショップに。
マルチスタジオを併設した、建築家の自邸。
東京都世田谷区北沢
オーナーは夫婦ともに建築家の鎌谷潤さんと萬玉直子さん。鎌谷さんは大手ゼネコン竹中工務店で大規模な建物の設計を、萬玉さんは、オンデザインパートナーズで建築デザインやまちづくりのプロジェクトなどを手掛け、夫婦ともに建築業界での第一線で活躍。
その一方で、勤務先の仕事ではできないような実験的・探求的な取り組みを行うユニット「b-side studio」としても活動。普段の仕事がA面、探求活動がB面、だからb-side。
今回ご紹介するのは、東北沢駅から徒歩4分にある、ご夫婦とお子様が住むご自宅。
なんともユニークなのは、家でありながら、家の中に「マルチに使えるスタジオ」があること。
約80㎡の空間のうち、約2/3は水回り・ダイニング・寝室などの生活スペース(A面)に、残りの1/3は特に用途を定めない余白のスペース(B面)としてつくられているのです。
「家の中に、働く、住む、遊ぶを取り込みたかった」と萬玉さん。
日中は妻のリモートワークスペースとして、夕方は子供の勉強部屋や遊び場として、夜は夫の書斎として。
休みの日は、b-side studioの活動場所として使ったり、知人友人を招いたり、使って時には誰かに貸し出すことも想定。
だから、住む(A面)+その他(B面)。
B面は、躯体の素地をそのまま表したような仕上げで、まさにスタジオといった空間。
スクエアな空間で、家具も移動できるので、とてもフレキシブルな使い方ができそう。
間取り自体は、角部屋で窓が多くて室内は明るく、外にはステキな広めのウッドデッキも。
撮影利用はもちろんのこと、B面とウッドデッキを組み合わせて、ヨガや、ワークショップ、何かの習い事など、いろいろな使い方ができそうです。使い方は、そう、あなた次第。
あと、ちょっとマニア向けな視点ではあるのですが、壁や天井を解体時して素地のまま仕上げているので、なんとも言えない色ムラや、ひび割れ、壁面のプラスターの風合いなど、素材フェチにはたまらないポイントが無数にあるのも嬉しいところ。撮影シーンにはもってこいかと。
また、窓が多くいろいろな角度から光が入るため、光の明暗を調整ができるようにと、室内の窓にはすべてカーテンがつけられているのですが、カーテンにもかなりのこだわりが。
設置箇所ごとに違う生地が使われており、金属繊維を織り込んだものや、光のあたり加減でプリズムのように見えるものなど、いろんな光の表情が楽しめて、これまたマニアには鼻血もの。ぜひ訪れてその目で確かめていただきたい。
以前は社宅に住んでいたそうですが、通勤の大変さを感じはじめたのをきっかけに自宅購入を決意。
「家は人生で大きな買い物。自分たちで所有しきるよりは、誰かにシェアして収入を得たり、使ってないときにお互いにシェアできたほうが合理的」と考え、設計のときからは、貸すことをイメージしながら設計していたそうです。
「できれば、自分たちも楽しめる・参加できる使い方だと嬉しいですね」と萬玉さん。
駅からも近く人が集まりやすい立地なので、ベビーマッサージ教室、アロマづくり、石鹸づくりなど、生活を豊かにする習い事のスペースなんかに良さそうです。
今どきは会社に勤めながら、サイドビジネスで、ワークショップやものづくりをしている方、つまり、B面の活動をしている方も多いはず。そんなみなさんの「B面」の活動場所としていかがでしょうか。
そう、ここはみんなのb-side studio。
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photo: Eichi Tano
INFORMATION
ワークショップ | 1h | 1day |
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ASK | ASK |
ワークショップ、各種教室、オフサイト会議などに最適なプランです。
お問い合わせ内容ごとに利用可否をご連絡いたします。
撮影利用 | 1h | 1day |
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10,000yen | 50,000yen |
18時までに撤収完了をお願いします。