料理の仕方はあなた次第。
軽井沢で、いい家具といい空気で、心地よく。
長野県軽井沢町
オーナーは、軽井沢でローストチキンのレストラン「カスターニエ」も営む、武田商会の武田 稔(たけだ・みのる)さん。今回ご紹介する「232 work&hotel」は、そんなレストランの2階に位置しています。曾祖父様の代から、この場所で代々事業をされてきたという武田さん。自転車屋さん、レストラン、コワーキングスペース&ホテルと、時代に合わせて姿を変えてきました。
軽井沢駅北口から歩いて5分という好立地にあるコワーキングスペースとホテル、「232 work&hotel」。今回タイムシェアいただくのは、広々としたコワーキングスペース。この空間を、撮影やワークショップ、イベントなどで使いたいという方を募集します。
建物の外階段を2階に上がると、かわいらしい入り口が迎えてくれます。
内装を手掛けたのは、北欧デンマークのヴィンテージ家具や雑貨などを扱い、北欧の住宅に倣った高気密・高断熱・空調設計を主軸とした住宅の提案もしている、「haluta」の徳武睦裕さん。
寒冷地の軽井沢らしく、入り口は2重扉。徳武さん自らがデンマークから買い付けたという重厚なヴィンテージの扉を開けて、室内へと入ります。
広がるのは、北欧家具が惜しみなく設置された、心地のよい空間。
「ワクワクを共有できる場所」というコンセプトで日々運営されるコワーキングスペースでは、ただ働くだけでなく、ふとした合間に周りの利用者との雑談を楽しんだり、施設内に併設されているキッチンを使って一緒にご飯を作って食べたり。利用者同士のゆるやかな繋がりが生まれて欲しいという願いが込められているのだそうです。
テラス側に面した大きな窓と、改装時に天井を取り払いあらわになった天窓からは、自然光がふんだんに差し込みます。これも、光を大事にする北欧の文化を意識して設計されたのだとか。撮影スタジオとして利用する場合にも、自然光がこれだけ明るいのは嬉しいポイントです。
窓際の明るいオープンキッチンは、無垢のナラ材を使いオーダーメイドでつくられたもの。IH調理器やオーブン、食器洗浄機も完備された本格派。収納たっぷりの引き出しにはあえて取手をつくらないなど、余計なものをとことん排除したミニマルで美しいキッチンは、仲間と囲んで料理を楽しんだり、ワークショップを開いたりしても良さそうです。
キッチンの手前は、リラックスしながら打ち合わせをするのにぴったりのラウンジ的スペース。
1950年代、60年代の北欧のヴィンテージ家具を配置した、落ち着くスペースになっています。くつろいだり食事をしたり、実践の後にはテーブルを囲んで座学をしたり。キッチンがあることで、活用イメージも広がります。
奥に広がるのは、広々としたワークスペース。
ずらりと並ぶのは、脚のアーチが美しいアアルトのテーブル。こんな贅沢なワークスペース、見たことがありません。
2,3人で作業するのがちょうど良いテーブル席と、パーテーションで区切られパーソナルな空間が担保される個人席。海外のオフィスをイメージして導入したというオンラインミーティングにうってつけのテレフォンブースや、ちょっとした休憩にぴったりなソファ席など。
天吊のプロジェクターとスクリーンも完備。仕事終わりの夜の時間には、よく施設主催で映画の上映会をしているのだとか。
これらのスペースを、用途に合わせて自由に使うことができます。家具を移動させて広々と撮影スタジオとして利用したり、終日貸し切って会社単位でワーケーション会場として利用しても良さそうです。
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センスの良い北欧家具が配備された広々と使い勝手の良い室内空間ですが、実は外にも活用できるスペースが。
それは、元々レストランのテラス席だった場所を活かした、風の抜けるとても気持ちの良いテラス席。2階なので人目も気にならず、屋根下のため天候を気にせずお使いいただくことができます。
中にも外にも気持ちの良い空間の広がる「232 work&hotel」ですが、実は空間へのこだわりは、「見えない部分」にも及びます。
「内装やヴィンテージ家具といった見た目だけではなく、本質的な居心地のよさにもとことんこだわりました」と武田さん。特にこだわったのは、「断熱」と「空調」なのだそう。
20年ほど前、軽井沢に引っ越してきたアメリカ人のお宅へお邪魔した際に、断熱とは何かを体感したのだという武田さん。当時の日本人宅というと、冬にはものすごい量の灯油を使って室内を暖めながらも、暖まるのは一部だけで、凍えるように寒い家に住んでいました。それが、そのお宅では室内の温度が均一で、とにかく暖かい。話を聞くと、母国から大工さんを連れてきて、アメリカの規格で建てたのだと教えてくれました。
“古民家”と言われて愛される住宅も多い日本。夏は暑くて冬は寒いという暮らしも、当たり前だし仕方がないという考え方。ですが、武田さんは断熱が行き届いた暖かい家を体感して以降、そんな日本の住宅に違和感を持ち続けていました。
今回「232 work&hotel」の内装設計を「haluta」にお願いしたのも、デザインのセンスのみならず、断熱と空調設計に力を入れていることが大きな決め手だったのだとか。
壁は20cmの分厚い断熱材で覆われ、窓は3重窓と木製のサッシに。外から窓をよく見ると、断熱材で外壁が分厚くなっていることがわかります。
緩やかに室内空間を区切っていたデザイン性の高いパネルヒーターは、人にも環境にもやさしい冷暖房システムを採用。
「これらは目に見えない部分だけれど、滞在すると違いをわかってもらえる、価値を感じるポイントだと思います」。ぜひそんな部分の居心地のよさまで、体感して欲しいなと思います。
「『MEANWHiLE』というフィルターを通した時に、どんな人が借りて訪れてくれるのか、今から楽しみ」だという武田さん。
東京から離れた軽井沢という立地にあり、料理教室や撮影、イベント、ワーケーションなどさまざまな利用のイメージを持つことのできるこの空間は、日常から少し離れ、オリジナリティの高い使い方ができる場所だと思います。
ワーキングスペースを借りた後には、ぜひホテルの方で宿泊も。暮らすように軽井沢の滞在を楽しんで欲しいというのが、武田さんの願いでもあります。「232 work&hotel」での滞在を、丸ごと味わってみてはいかがでしょうか。
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txt: Maho Shoji
photo: Junpei Ishikawa
INFORMATION
撮影利用(スチール・動画) | 1 hour | 1day |
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16,500 yen | 132,000 yen |
最低利用時間は3時間となります。
終日プランの場合の利用時間は8時間になります。
時間延長の場合は都度お問い合わせください。
展示会・ポップアップ | 1day |
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132,000 yen |
展示会やスペース全体を使った貸し切りイベントに最適なプランです。
利用には審査がございます。
その他 | 1 hour | 1day |
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ASK | ASK |
ワークショップ、料理教室など上記プランに該当しない利用目的の場合は都度お問い合わせください。
利用内容を確認し、料金を決定いたします。